2021/12/06
MQ戦略ゲーム
ブログ筋トレ
2019/05/19
MQ戦略ゲーム
TOC
学び
皆さま、こんにちは!ナ.イ.ス.オ.ン株式会社の四.ケ.所.秀樹です。
昨日は、Oさんの還暦を御祝いする宴がありました。
Oさんとは、2006年9月にご縁を頂いてから、ずっとお世話になりっぱなしでしたので、参加できて本当に良かったです!
また、会場が新三浦博多本店という水炊きのお店だったのですが、すべての料理がとても美味しく、鶏好きの私としては、さらに最幸の時間になりました。
妻と行きたいお店が、また1つ増えました。
Oさんは、今でこそその席を次世代に譲られましたが、長年、K社の教育担当をなさっておられました。
私がOさんとご縁を頂けたのも、その教育があったからです。
Oさんと私は、教育を通じて人を導いていくという立場は同じですが、違う価値観を持っているため、その手法(伝え方)には違いがあります。
しかし、何度もお話をさせて頂く中で、何を大切にしているかという部分においては、非常に近いのではないかと思うようになりました。
また、時々ズバッと鋭く切り込まれますので、ドキッとしてしまうのですが、教育に対する真摯な姿勢からくる【愛情】なので、相手の心にものすごく届いている様子を見ていると、そのスタイルに憧れも抱いています。
これから、Oさんが育てた皆さまが、どんどん活躍していくと思うと、本当にワクワクしてしまいます。
今日は、Oさんとの会話の中で、より明確になっていった想いを、2016年2月25日に書いた記事を加筆修正しながらお伝えしてみたいと思います。
それは、研修講師として、私が大切にしている【教育の在り方】のお話です。
私は、MQ戦略ゲーム、TOC、STRなどの教育を通して、これから10年、30年、100年と続いていく会社創りを、支援させて頂いております。
その中で、ご受講生の皆様の前に立たせて頂く前に、必ず目を通しておく本がありました。
それは、MG教科書Aという本です(※絶版となっており、現在は復刻版のみの販売です。)
MQ戦略ゲームを体験されていらっしゃらない方にとっては、イメージしにくい本だとは思いますが、実は、書いてある内容は、人を育てる立場の全ての人に、共通するものになっています。
この本は、単なるインストラクションのやり方についての本ではなく、教育の【あり方】に関する本なのです。
著者である西順一郎先生は、インストラクターとは、まず第一に【教えてはならぬ】と書かれています。
この教育のあり方は、小倉広さんのアドラーに学ぶ部下育成の心理学や天外伺朗さんの教えないから人が育つ〜横田英毅のリーダー学にも書かれていることなので、考え方としては、すでにご存知の方も多いかと思います。
TOC(Thory of Constraints)を提唱した故エリヤフ・ゴールドラット氏は、教育において最も愚かなことは、【相手から気付きを奪うことだ】と言われています。
つまり、何かをお伝えする立場にある人物が、相手の成長を願う(信じる)からこそ、教えてはいけないのではないかと思うのです。
・気付き力を育む
・自主性を育む
・主体性を育む
・思考力を育む
・創造力を育む
これらのように、教えないからこそ育つものが、たくさんあると思います。
私には、自らの信念を12条にまとめた【一燈照隅 十二の有】があります。
その1つ目は、【人を育てる意志ある者に、一(はじめ)を貫く信念有り】という言葉です。
私は、決して教育を諦めません。
なにがあっても、絶対にかかわり続けます。
そして、相手の力を信じています。
その意志を表したのが、上記の言葉になります。
ですから、講演でも研修でもコンサルでも、一番最初に、【教えない】ということを話させて頂いております。
それが、自ら考え、主体的に動く人財に繫がると信じているからです。
しかし、この【教えない】という文化が、間違って伝わってしまったことがありました。
【教えない】の目的は、相手の成長です。
その目的が正しく伝わらず、いつの間にか【教えなくてもいい】になってしまっていたのです。
まったく何も教えない会社、コミュニティ、家庭・・・人の成長を大切にするからこそ【教えない】を実践していたはずなのに、何も教えないから、人が育ちませんでした。
その原因は、コミュニケーションの取り方のように見えていましたが、実は、その根本には、他の社員さんに対する無関心があったように思います。
相手に伝わらない理由として、2つのコミュニケーションがあると言われています。
それは、ミスコミュニケーションとディスコミュニケーションです。
ミスコミュニケーションとは、話したことが間違って伝わっていることを意味します。
人は、それぞれ自分フィルターを通して相手の話を聞きますので、認識がずれていることに気がつかない場合があります。
一方、ディスコミュニケーションとは、相手は分かってくれているだろうと思い、会話そのものをしていないことを意味します。
【教えなくてもいい】になってしまったのは、このディスコミュニケーションが原因でした。
【教えない】のは何故か?という最も大切な目的に対するコミュニケーションが、全く足りていませんでした。
ただでさえ、一人ひとり育った環境や価値観は違う中で、ミスコミュニケーションが起きる可能性があるのに、それを繰り返し繰り返し伝え続けることを怠ってしまいました。
コミュニケーションエナジー株式会社の湯ノ口講師は、CCLという研修の中でよくこの言葉を使われます。
【これでもか〜、これでもか〜、まるで砂漠に水を撒くかのように、これでもか~、これでもか~】
この表現を通して、湯ノ口講師は、人財育成には時間がかかること、そしてそれを理解したうえで、何度も何度も繰り返さなければいけないことを伝えています。
さらに、同社の今井講師は、ディズニーやUSJでの人財開発の経験から、【質の高いコミュニケーションは、圧倒的なコミュニケーションの量から生まれる】と伝えておられます。
私は、コミュニケーションエナジー株式会社の、湯ノ口講師と今井講師とご縁を頂き、お二人の圧倒的な研修を受けていたからこそ、Oさんのお話の軸となっている【教えない】という言葉の意味や価値を素直に感じることが出来たと思っております。
そして、その意味や価値を高める対話が出来たと実感しています。
8月6日からは、このCCLが、久しぶりに博多で開催されます。
私が参画させて頂いたCCLは22期でしたが、もう86期目だそうです。
真のチームリーダーを志す方に、心からお勧め致します!!
話を元に戻します。
共通体験・共通認識・共通言語を創り出し、ミスコミュニケーションやディスコミュニケーションを排除するためのたった1つの方法は、全社員さんで同じ事を体験し、そのことについて、徹底的に話し合うことではないでしょうか。
そのうえで【教えない】ことを実践しやすいように、先生が【教える】すずめの学校スタイルではなく、みんなで【学び合う】メダカの学校のような場を作り上げることではないでしょうか。
人間誰しも、過去の成功や経験に拘り、それを答えとして、教えたくなる気持ちを持っていると思います。
その答えを、相手が求めているのであれば、なおさら教えた方が、お互いにとってメリットであるような気がしますよね。
ここが運命の分かれ道です。
数年後、自ら指導した人が、どんな人物として成長しているかが、自らの責任なのです。
真のリーダーは、超短期・短期・中期・長期という全ての時間に身を置きながら、【今】の意思決定に全力を尽くします。
あるとき、Oさんは仰いました。
今日は、全力で教えないと。
教育者としての覚悟を、感じられる言葉ではないでしょうか?
覚悟を決めて教えない。ただし、私はいつも側に居るよ。
一人ひとりがこんな気持ちで働いている会社。
こんな会社が、これからの厳しい時代を、社会のせいにも、人のせいにもせず、自分たちの力で乗り越えていくのだと思いますが、如何でしょうか?
K社の社長であるKさん、そして、一人ひとりに寄り添いながら教育をしてこられたOさん。
これからが、ますます楽しみですね!
今回もまた、ブログ筋トレ中の文章を最後まで読んで頂き、本当にありがとうございました。
今後ともどうぞ宜しくお願いします。
ブログ筋トレVol.41