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皆さま、こんにちは!ナ.イ.ス.オ.ン株式会社の四.ケ.所.秀樹です。
昨日は、このパン屋さんの物語を支えていたのは、MT(エムティー、以前はマイツール)の存在が大きかったことをお伝えさせて頂きました。
昨日のブログは、こちらです。
MTというデータベースソフトで科学的経営を! 〜あるパン屋さんの物語 連載第7回〜
日次決算の仕組みをすぐに実現できたのも、MTにて単品管理を行ったからに他なりません。
いつ、何のパンが、誰に、何個、いくらで売れたのか。
このデータに、パンの原価を加えて、ひたすら溜めていったのです。
すると、MQ会計の要素である、P(売価)・V(変動単価)・M(粗利、P-V)・Q(販売数量)が分かりますので、自ずと、PQ(売上高)・VQ(売上原価)・MQ(粗利総額)、そして、v率(原価率)・m率(粗利率)が分かりますよね。
このパン屋さんにあるレジは、小売り専用でしたので、卸売りに関しては全て、エクセルにて入力して頂き、私がそのデータをMTにコピーして、科学的経営のお手伝いをしておりました。
このデータがあったので、社長は、v率(原価率)の異常に気付かれたのです。
まず、先にお伝えしなければならないのは、MTに溜めていく単品データの原価については、ざっくりとした数字です。
なので、厳密に計ったわけではありません。
出来上がったパンの重さや、具材の種類などから、材料費としてかかっているであろう金額を予想して頂きました。
毎月の全ての販売データが私の手元にありましたので、v率を計算してみると、毎月27〜28%の間で推移しておりました。
社長も、MTのデータに関しては、違和感を抱いてはおられませんでした。
ただ、日次決算の仕組みを導入してすぐに、絶対にしなければいけないことがあります。
それは、月次決算との差額の調整です。
あまりにも数字が違うのであれば、日次決算の数字を信じることは出来ません。
しかし、この時は、逆だったのです。
社長は、月次決算の数字が違うと仰いました。
原価率がおかしい、と。
どちらが正しいのか、間違っているのか、私には分かりませんでしたが、確かに、月次決算のv率の方が、日次決算よりも3〜4%は高かったです。
金額にすると、月額20〜30万円の差額が出ていました。
必要な分しか仕入れない。
必要な分しか作らない。
この2つをルールにしていましたし、卸売りに関しましては、基本的には前日までに注文が入りますので、売れ残ることがほとんどないパン屋さんです。
復習になりますが、In-Out-残を考えてみましょう。
Inが多く、Outが少ないのであれば、残である在庫が増えます。
Inが少なく、Outが多いのであれば、残である在庫が減るか、欠品します。
つまり、このパン屋さんの場合、Outは売上で、在庫に関してはほとんど無いことが分かっていますので、Inを計ってみることで、何がおかしいのかを掴めますよね。
ということで、MTの単品管理のデータに、製造数量を加えることにしました。
つまり、いつ、何のパンを、誰に、何個、いくら(売価・原価)で売るために、何を何個作ったのか?というデータを溜めてみたのです。
すると、理論値の在庫と実値の在庫に、大幅な違いが出てしまいました。
理論値では、在庫が残っていないとおかしいという結果になったのです。
残っているはずのものが、工場には残っていない。
その理由は、第6回の連載で書いたとおりです。
今回のブログでお伝えさせて頂きたいのは、MTに、データさえ溜めておけば、科学的な数字が何だって出せると言うことです。
連載第3回のブログの値上げに関しても、どのパンを値上げしたらどうなるのか?については、MTにて何度もシミュレーションしました。
勘と経験と度胸だけに頼らず、MTにて、しっかりと数字の分析も行っていたのです。
その数字の分析も、過去ではなく未来の数字の分析でした。
MTには、未来の日付を入力する。
この意味が分かってくると、もう、この道具を経営から手放すことは出来なくなりますよ。
下記が、私がお話しできる事例です。
これらの事例に関しましても、このブログにて、随時ご紹介させて頂きますね!
第9回に続く。
今回もまた、ブログ筋トレ中の文章を最後まで読んで頂き、誠にありがとうございました。
今後とも、どうぞ宜しくお願いします。
ブログ筋トレVol.257