2021/12/06
MQ戦略ゲーム
ブログ筋トレ
2019/12/14
MQ戦略ゲーム
学び
皆さま、こんにちは!ナ.イ.ス.オ.ン株式会社の四.ケ.所.秀樹です。
今日も、あるパン屋さんのお話です。
昨日は、300万円の赤字を解消するためには、1日何個、販売数量を増やせば良いのか、MQ会計にて計算をしてみました。
その結果、1日40個だと分かり、社長が自ら営業に出て、業務用パンの卸先を決めてきたことをお伝え致しました。
昨日のブログは、こちらです。
具体的にイメージできるまで細分化! 〜あるパン屋さんの物語 連載第2回〜
今日は、販売数量ではなく、売価であるPの【値上げ】に着目したお話になります。
値上げの効果は絶大ですから、ぜひ、読み進めて頂けると嬉しいです。
まずは、パンの材料である小麦粉の値段が、3割上がったときのMQ会計表をご覧下さい。
昨日のブログでは、この300万円の赤字を解消するためには、今まで32万個だった販売数量が、何個に増えれば良いかを計算したわけです。
そして、今日は、販売数量を変化させるのではなく、409円のP(売価)を、いくらに値上げすれば、G(利益)がゼロになるかを計算してみたいと思います。
G(利益)がゼロになるということは、その左側にあるMQ(粗利総額)が、8,600万円から8,900万円にならなければなりません。
では、8,900万円のMQ(粗利総額)を、32万個の販売数量で割ってみましょう。
すると、278円という数字になりますよね。
それが、1品あたりから【得なければならないM(粗利)】です。
つまり、その278円のM(粗利)と142円のV(変動単価)を足した、420円が、新しいP(売価)になるのです。
これを、MQ会計表のカタチにすると、下のようになります。
この図から分かることは、V(変動単価)が30%アップしたとしても、P(売価)は、11円の値上げでOKということです。
パーセンテージにすると、2.7%です。
なので、これを見た社長は、全部のパンを値上げするのではなく、【値上げして作りたいパン】だけをピックアップして、10円〜30円の値上げをすることを決めました。
この10〜30円というのが大事なのです。
5%アップとか、10%アップと言われるとドキッとしますが、10〜30円ならば・・・と、考えてくれるのが人間です。
不思議なものですよね。
結果的には、1間年後の平均P(売価)は、432円になりました。
そして、このPアップが、利益増大に大きくな影響を与えたことは、言うまでもありません。
逆に、この対策をしていなかったとしたら・・
今考えても、ゾッとします。
値付けこそ経営。
このパン屋さんのおかげで、リアルに体験することができました。
それ以後、プライスにものすごく敏感になりましたので、本当に有り難い体験でした。
さて、このパン屋さんの物語は、これで終わりではありません。
300万円の赤字を解消するために、まだ、Q(販売数量)とP(売価)に着目して戦術を考え、実行したに過ぎません。
次は、F(期間費用・固定費)の出番です。
第4回に続く。
今回もまた、ブログ筋トレ中の文章を最後まで読んで頂き、誠にありがとうございました。
今後とも、どうぞ宜しくお願いします。
ブログ筋トレVol.252