2025/04/07
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ブログ筋トレ
2025/05/19
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お金
皆さま、こんにちは。
ナイスオンホールディングスの四ケ所秀樹です。
先週のブログでは、TOC(制約条件の理論)を通じて”流れを取り戻すこと”の重要性、そして、それが現場の活力をどう蘇らせるかをお伝えしました。
しかし・・
「流れが整ったからといって、お金が残るとは限らない・・」
むしろ、ここからが本番です。
今週は、”資金繰り”という経営の血液の流れについて、“判断基準のズレ”が未来を左右するという視点で、お話ししていきたいと思います。
この記事の内容
TOCを実践すれば、お金は増えます。
・無駄な仕掛品が減る
・生産性が高まり、リードタイムが減る
・流れが整うことで、売上も回収も加速する
・・これは紛れもない事実です。
でも、私は強く思うのです。
「お金がある経営」になってはいけない。
「お金があるから買う」
「お金がないから我慢する」
この思考がクセになってしまうと、会社は、必ずどこかで資金繰りに行き詰まります。
大切なのは、
・この支出は未来に必要か?
・今、投じるべきか?それとももっと先か?
・高い・安いではなく、戦略にとって重要か?
つまり、経営において本当に必要なのは、”払えるかどうか”ではなく、”払うべきかどうか”という判断です。
だから私は、こうお伝えしてきました。
「安くても、必要なければびた一文使わない」
「払えるとしても、意味がなければ使わない」
この感覚が根づいている会社こそが、本当の意味で“お金に困らない”経営を実現していきます。
では、どうすればその判断力が育つのか?
カギは、“お金の見える化”です。
あなたの会社では、資金繰りを”いつ”考えていますか?
・月末になってから、足りるどうかを確認していませんか?
・今の支払いが、終えられるかどうかに集中していませんか?
これは、”数字に追われる”経営です。
一方で、資金の流れを“6ヶ月先まで”を見える化していれば・・
・借入を早めに検討できる
・設備投資のタイミングを調整できる
・回収条件の見直しも冷静に判断できる
これが、”数字を迎えにいく”経営です。
経営者が陥りやすい落とし穴に、”勘違い黒字”があります。
・受注が増えている
・社員さんも忙しそう
・現場も活気がある
・・だから、儲かっているはずだ。
ところが、蓋を開けてみると、キャッシュが底をつきそうになっている。
そんなケースを、私は何度も見てきました。
このギャップを生む最大の原因は、”数字が見えていない”ことです。
・売上が立っても、入金は2ヶ月後
・仕入や人件費は、先に支払いがある
・思いつきで設備投資してしまった
これらの判断が、やがて資金繰りの地雷となって現れるのです。
私が支援させていただいている企業の多くでは、最初は「キャッシュフローって難しそう」と言われます。
そして、そう言われる割には、あれもこれも手を出されています・・汗
でも、日付で支出・収入のタイミングを並べ、“足りるのか・足りないのか”を見える化するだけで、経営の安心感がぐっと増すのです。
難しい分析ではなく、
”呼吸のリズム”を整える感覚です。
会社も人も、“呼吸”が乱れたときに体調を崩します。
資金繰りも同じです。
数字を読む力が育てば、
経営者は“感じる”のではなく、“構造として見る”ことができるようになります。
ナイスオンホールディングスの経営理念は、
”人生に輝きを、そして、命に喜びを”
この理念が”どこへ向かうか”を照らす灯りだとすれば、お金はその灯りへ進むための“燃料”です。
灯りがあっても燃料がなければ進めない。
燃料だけがあっても、灯りがなければ迷う。
だから・・
”数字を見る”という行為は、理念と経営を“行動”としてつなげる、極めて人間的な仕事なのです。
資金繰りが整い、使うべきお金が見えたとき、私たちはようやく”未来の計画”に目を向けることができます。
来週のテーマは、”ラッカープランによる目標設定と達成”です。
・経営理念と現実の数字を一致させる
・目標が”現場に落ちる”計画とは何か
・”売上何億円”ではなく、”どういう状態を目指すのか”
数字を道具にするために、そして、理念を現実にするために・・
一緒に、目標の描き方を見直していきましょう。
本日も、最後までお読みいただき誠にありがとうございました!
それでは、素敵な一週間をお過ごしください。
今週も、皆さまにとって輝く毎日でありますように。
ナイスオンホールディングス株式会社
四ケ所秀樹
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