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2026/05/18
事業100年の計
企業支援
皆さま、こんにちは。
ナイスオンホールディングスの四ケ所秀樹です。
ある夜のことです。
家族はもう寝静まっていました。
私は、リビングのソファに座って、ぼんやりと天井を見上げていました。
数字は、悪くなかった。
社員も、頑張ってくれていた。
表面上は、何の問題もない。
なのに・・
得体の知れない不安が、胸の奥から、じわりと押し寄せてきていました。
「誰かに、話を聞いてもらいたい」
そう思って、頭の中で、ひとり、またひとりと、相談できそうな人の顔を、思い浮かべていきました。
でも、そのたびに、自分の中から返ってくる答えは、同じでした。
・・いや、こんなこと、言えない。
経営者として、こんな話を口にしたら、相手を困らせる。
家族にも、こんな顔は、見せたくない。
銀行の方にも、社員にも、もちろん言えない。
そうやって、ひとつずつ、相談できそうな人を、自分の中で「却下」していく作業を続けていると・・
最後には、誰も、残らなかったのです。

この記事の内容
そのとき、私は、自分にこう問いかけました。
・・いったい、自分は、何が欲しいんだろう。
答えを、教えてほしいわけじゃない。
具体的な解決策が、欲しいわけでもない。
慰めて、励ましてほしいわけでもない。
じゃあ、何が欲しいんだ?
その答えは、当時の私には、分かりませんでした。
ソファに座ったまま、天井を見つめながら、私はずいぶん長い時間、そこに座っていた気がします。
あれから、ずいぶん時間が経ちました。
私は今、たくさんの経営者の方と関わらせていただく仕事をしています。
数字が伸びている方。
事業を大きくされてきた方。
社員さんから慕われている方。
外から見れば、本当に、順調そうに見える方々ばかりです。
でも・・
そんな方々の中にも、「人には言えない夜」を、抱えていらっしゃる方が、たくさんいらっしゃるのです。
順調に見える。
周りからは、羨ましがられている。
家族にも、心配をかけたくない。
だから、誰にも言えない。
でも、本当は・・
苦しい。
これは、能力の問題でも、性格の問題でもありません。
経営者という役割そのものが、もともと、孤独を抱え込みやすい構造になっているのです。
私が、なぜこのことに、これほどまで深く関わるようになったのか。
その原点になった、もうひとつの出来事があります。
毎月のように、やり取りをさせていただいていた、ある経営者の方がいらっしゃいました。
ある日、共通の知人から、こう聞かされました。
「あの方、もう会社を畳んで、ご家族ごと、姿を消されたそうです。
かなり長いこと、鬱を抱えていらっしゃったみたいで、最後は限界だったと」
その言葉を聞いた瞬間、私の中に去来したのは、自分への失望でした。
・・なぜ、あの方は、誰にも相談しなかったんだろう。
・・いや、違う。
・・あの方は、きっと、相談したかったはずだ。
・・でも、その「誰か」に、私は、なれなかった。
そのときに、決めたのです。
私は、これからの人生を・・
「経営者の方が、夜、誰かに相談したくなったときに、ふっと顔が浮かぶような、そんな存在になる」ことに、使おう。
それが、私の伴走という仕事の、本当の原点です。

それから、何十社、何百人と、経営者の方々とご一緒させていただく中で・・
私が、確信していることが、2つあります。
ひとつ目は・・
その夜は、必ず明ける。
ということです。
どんなに長く感じても。
どんなに、出口が見えなくても。
人には、必ず「立ち上がる力」が、内側に備わっています。
それは、本人がまだ気づいていないだけで、確かに、そこにあるのです。
そして、もうひとつ・・
その方が立ち上がるとき、必ず、そばに「誰か」がいた、ということです。
答えを教えてくれる人ではありません。
代わりに、何かをしてくれる人でもありません。
ただ・・
「あなたが、ここにいてくれてよかった」と、信じ続けてくれる人。
その存在が、あの夜を、明けさせてくれる。
私は、たくさんの現場で、そのことを、何度も見てきました。
これは、すごく不思議なことなのですが・・
苦しい夜を抜けていかれた方々が、後になって、こうおっしゃるのです。
「あのとき、あの人が、何かを言ってくれたわけじゃないんですよ」
「アドバイスをくれたわけでもないし、解決してくれたわけでもない」
「ただ、信じ続けてくれた。それだけだったんです」
そして、もうひとつ、共通しておっしゃるのが・・
「でも、その『ただ信じてくれている』ことが、伝わってきていた。
それだけで、私は、もう一日、頑張れたんです」
私たちは、つい、「何かをしてあげなければ」と思ってしまいます。
正しいアドバイスを。
具体的な解決策を。
励ましの言葉を。
でも・・
本当に苦しんでいる方が欲しているのは、そういうものではないのかもしれません。
ただ、「あなたが、ここにいてくれてよかった」と、信じ続けてくれる人。
その存在こそが、夜を明けさせる、もっとも力強い灯りなのです。
ここまで読んでくださっている方の中には、もしかしたら・・
ご自身が苦しんでいる方ではなく、「苦しんでいる方の隣にいる方」も、いらっしゃるかもしれません。
経営者のご家族。
パートナー。
お子さん。
古くからの友人や、社員さん。
そういう方々に、本日、お伝えしたいことがあります。
その方の孤独を、あなたが代わりに背負う必要は、ありません。
何か特別なことを、してあげなくていい。
正解を、言わなくていい。
励まそうと、無理をしなくていい。
ただ、あなたがそこにいてくださっている。
その事実だけで、もう、十分なのです。
そして・・
支える方もまた、誰かに、支えられていてよいのです。
あなたが、自分のことも大切にしてくださる。
深呼吸を、一回。
温かいお茶を、一杯。
夜は、少し早めに、眠ってくださる。
あなたが穏やかでいてくださることが、結果的に、その方の安心に、繋がっていきます。

冒頭で、私は、ひとつの問いを残しました。
・・あの夜、自分は、何が欲しかったんだろう?
答えではなかった。
解決策でもなかった。
励ましでもなかった。
じゃあ、何が欲しかったのか。
その答えに、私は、たくさんの経営者の方々と関わらせていただく中で、ようやく、たどり着きました。
あの夜の私が、本当に欲しかったのは・・
「あなたが、ここにいてくれてよかった」と、信じ続けてくれる、ひとりの存在だった。
それだけだったのです。
そして、私は思います。
あの夜、ソファに座っていた私と同じ夜を、今、過ごしていらっしゃる方が、きっと、どこかにいらっしゃる。
だから、私は・・
そういう方にとって、ふっと顔が浮かぶような、そんな存在でありたい。
そう願いながら、毎日、この仕事をさせていただいています。
このブログを書いている私は、毎週金曜日にメルマガをお届けしています。
「四ケ所秀樹の【本気の経営者に、本気の伴走を!】」
このメルマガでは、ブログでは書ききれない、もっと深いお話を、毎週ひとりひとりの読者に向けて、お届けしています。
これからのメルマガでは・・
「真面目な方ほど、なぜ苦しんでいらっしゃるのか」
「本気の方ほど、なぜ孤独になるのか」
そして、その夜を明けさせるための「OFA(組織的失敗回避)」という考え方を、少しずつ、お伝えしていきます。
これらは、誰かを責めるためのお話ではありません。
「あなたが苦しいのは、間違っていない」
「むしろ、それは、あなたが本気だからこそ」
そう感じていただけるような、優しいお話を、お届けしていきます。
もし、よろしければ・・
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どうか、今夜も、あなたが、安らかでありますように。
そして、あなたが大切に想っていらっしゃる方も、安らかでありますように。
四ケ所秀樹
ナイスオンホールディングス株式会社
代表取締役
ナイスオン公式ブログ Vol. 1,132
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