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1000日に向かってコツコツと

2019/12/13

MQ戦略ゲーム

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学び

製造業は、なぜ、在庫が増えれば増えるほど利益が出るのか?

皆さま、こんにちは!NICE ONの四ケ所です。


昨日は、思うような価格で売れなくなった時に、原価計算の考え方の違いで、打つ対策が異なることをお伝えしました。


昨日のブログは、こちらです。
1,000円で売れていた製品が、800円でしか売れなくなったとき、沢山作って原価を下げますか?それとも、沢山売って粗利総額を上げますか?


まず、全部原価計算(FC、フルコスト)と損益計算書には、税務署用としての繋がりがありました。


そして、直接原価計算(DC、ダイレクトコスト)とMQ会計表には、経営者用としての繋がりがありました。


どちらが正しいか?ではなく、どちらも必要です。


でも、私は思います。


税務署用を学ぶ前に、MQ会計を学ぶべきだと。


なぜなら、企業は、数字的な成果を出していかないと、倒産してしまいますから・・


なので、納税のための計算ではなく、意思決定のための数字を大切にして頂きたいなと思っています。


利益が見える戦略MQ会計という本がありますから、ぜひ、ご一読なさって下さいね。


なぜ、直接原価計算(DC、ダイレクトコスト)が提唱されるに至ったか?

それでは、今日の本題に入ります。


製造業の原価計算は、決して良いとは言えないのですが、戦争と共に発達してきたと言えます。


言うまでもなく、戦争は、武器を使って行われます。


歴史を振り返れば、日本は、武器を製造し、輸出することで、経済が発展した時期がありました。


その武器を作るのは、民間の企業です。


その民間の企業が作る武器を、国がいくらで買い取るのか?


ここに、原価計算が使われたのです。


そして、その原価計算とは、先日のブログでお伝えした、材料費・労務費・工場経費の3つを、製造原価として考えるものでした。


全部原価計算のブログは、こちらです。
作った製品の、1個あたりの原価は計算できるのか? 〜全部原価計算と直接原価計算〜


例えば、材料費が200万円、労務費が150万円、そして、工場経費が350万円かかったとします。


合計すると700万円になります。


これが、製造原価になり、300万円の粗利を上乗せして、1,000万円で国に買い取ってもらうような感じです。


まさしく、全部原価計算の考え方になります。


ここで、1つ質問です。


何か、違和感がありましたでしょうか?


これだけなら、何も問題は無さそうですよね。


では、なぜ、直接原価計算が提唱されるに至ったのでしょうか?


まず、この直接原価計算を提唱した2人の論文のタイトルに着目して下さい。


J.N.Harrisが、1936年に書いた論文は、『わが社は先月いくら儲けたか?(What Did We Earn Last Month?)』というタイトルです。


そして、C.N.Kohlが、1937年に発表したのが、『なぜ多くの損益計算書は間違っているのか?』という論文です。


この2人に共通するのは、全部原価計算では、【本当の利益が計算できていないのではないか?】という問いです。


もっと、具体的に言うならば、【作れば作るほど利益が出てしまう】ような計算方法は、正しいのだろうか?ということです。



会社の中には、1円の利益もない。利益は、お客様から頂くもの

ここで、作れば作るほど、なぜ利益が出でしまうのかについて、説明をさせて頂きますね。


問題となるのは、原価の3要素のうち、【労務費と工場経費の2つ】です。


労務費は、工場で働く社員さんの給料でした。


そして、工場経費とは、工場の水道光熱費、家賃、機械のメンテナンス代や減価償却費など、製品を作るために必要な経費でした。


つまり、この2つの要素は、その支払時に【経費処理】されるものです。


では、この2つの何が問題なのでしょうか?


それは、企業会計原則の中にある【費用収益対応の原則】に則り、売れたものに対応する費用しか、経費として認めないというものです。


ここに、電卓を製造販売する会社があったとします。


そして、先ほどの数字をまた使いますが、材料費に200万円、労務費に150万円、そして、工場経費に350万円をかけて、1,000個を製造したとしましょう。


この場合、経営者は、総額で700万円支払っていますので、この700万円は、経費処理されています。


ただし、それが認められるのは、1,000個すべてを販売できたときに限ります。


つまり、1,000個を製造し、1,000個を販売できたのであれば、700万円が経費になります。


ただ、800個しか販売が出来ず、200個が、在庫として残ったとしますよね。


このときは、700万円の製造原価のうち、販売できた800個に該当する560万円が経費として認められ、在庫になった200個に該当する140万円が、経費として認められません。
※700万円÷1,000個=7,000円
 7,000円×800個=560万円
 7,000円×200個=140万円

つまり、経費ではなく、在庫として【資産計上】されるのです。


では、1,200個を製造し、800個しか販売できなかったら、どうなりますか?
※700万円÷1,200個=5,833円
 5,833円×400個=2,333,200円
 この金額が資産計上されます。


1,500個を製造して、800個しか販売できなかったら、どうなりますか?
※700万円÷1,500個=4,667円
 4,667円×700個=3,266,900円
 この金額が資産計上されます。


売上は800個のまま、全く変わらないにも関わらず、【経費として認められない金額がどんどん大きくなり】、利益が増え続けます。


この利益は、本当に利益と言えるのだろうか?


これが、J.N.HarrisとC.N.Kohlの問いなのです。


私のTOCの師匠であるソフトパワー研究所の清水信博所長は、会社の中には、【1円の利益もない】と仰います。


私も、そう思います。


利益とは、お客さまから頂くものですよね。


また、作れば作るほど利益が出てしまう制度だからこそ、【黒字倒産】する企業が増えてしまうのだと思います。





皆さまは、どう思われますか?


制度上の利益(恣意的に出た利益)よりも、【本当の利益】を出したいと思われませんか?


その本当の利益とは、MQ会計でなければ、つまり、直接原価計算(DC、ダイレクトコスト)でなければ計算できません。


明日からは、実際にMQ会計を使って、本当の利益を出すことができた2つの事例について、書いていきたいと思います。


いよいよ始まります。


私自身、本当に楽しみです!


今回もまた、ブログ筋トレ中の文章を最後まで読んで頂き、誠にありがとうございました。


今後とも、どうぞ宜しくお願い致します。


ブログ筋トレVol.249

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この記事を書いた人

四ケ所 秀樹

四ケ所 秀樹

四ケ所 秀樹(しかしょ・ひでき)
NICE ON株式会社(ナイスオン)代表取締役。
「粗利最大化」と「粗利最速化」を信条に、1年後の利益幅を最大97.5倍にした他、直近では、300万円の利益だった企業の教育を担い、5年間で1億円の利益にまで引き上げた実績を持つ。

MG開発者の(株)西研究所西順一郎氏、そして、(株)ソフトパワー研究所清水信博氏に師事し、企業の健康を司る【氣(社風)・血(お金)・水(業務フロー)】に関する社内研修を展開している。

【これから100年を志す企業を、絶対に守り切る土台づくり】を使命とし、赤字スパイラルから黒字スパイラルへの思考のシフト、全体最適思考の経営を指導している。

1974年佐賀生まれ。関西学院大学法学部卒。

保有資格
■西研公認MGインストラクター
■SP研公認最上級TOCインストラクター(日本第1号資格取得者)
■STR認定コミュニケーションマスター(世界第1号資格取得者)
■TOC‐ICO国際認定 思考プロセスジョナ登録
■交流個性解析士

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